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和歌山県との県境を流れる熊野川に沿って県道740号線を北上していくと、山側に大きな滝が見えてきます。これが「飛雪の滝」。舞い散るしぶきを雪に例えて名付けられました。

落差30ｍの大滝ですが、駐車場から滝つぼ近くまで下りて行けるスロープが整備されています。滝のこんな近くまで誰でも安全にアクセスできる場所は、きっと日本全国探しても貴重なはず！

この滝を目の前にのぞむ「飛雪の滝キャンプ場」では、8棟のコテージすべてをバリアフリー対応とするなど、障害のある方の受け入れに積極的に取り組んでいます。
（写真提供：紀宝町）

キャンプ場では、滝つぼで泳いだり、ダッキー（空気を入れて膨らませるタイプのカヤック）に乗ったりと、滝を使ったアクティビティが人気。一人でも多くの人にこの自然を楽しんでもらうために、2021年、身体の不自由な方のためのビーチ用車いす「ビーチスター」が仲間入りしました。

ビーチスターは、水遊びのために開発された車いすで、オレンジ色のフロートにより、水に浮くのが特長。 タイヤも太く、オフロードでも快適に走行できます。ひじ掛けは上に跳ねあげることができるので、自分に合った体勢で乗り移ることができますよ。
※自走はできません。

駐車場から滝つぼへは、ゆるやかなスロープで下りて行くことができます。滝の目の前の広場までは舗装されています。

いよいよ水に入ります！
ライフジャケットを着用して、ビーチスターへは水際で乗りかえ。
ビーチスターにはブレーキがないので、後ろで支えるだけでなく前輪側も押さえると、乗り移る時にグラグラしにくく、より安全です。乗り移ったら、必ず安全ベルトを締めましょう。

黄色い極太タイヤのおかげで、砂利の多い川原でも楽に走行できます。
水際に着いたら、周囲の人が支えながら、ゆっくり水に入りましょう。

浮きました！
ビーチスターは、左右にあるオレンジ色のひじ掛け兼フロートにより、人を乗せたままでも安定して水に浮かびます（実際には必ず周囲の人が支えていてください）。

滝の音を聞きながらプカプカ浮かぶ、楽しいひととき。
ビーチスターを使えば、身体の不自由な方でも、簡単に、そして安全に自然に親しむことができるんです。

深いところへ行かなくても、水際で遊ぶだけでも楽しいですね！

けん引ロープを使って引っ張れば、水から上がるときも楽。
ただし、水の中ではロープが絡まないよう注意！

ダッキー（インフレータブルカヤック）にも挑戦！
ダッキーとは、空気を入れて膨らませるタイプのカヤック。安定性と操舵性が良いのが特長です。

滝の真下へ行ってみました。近づくにつれ、声が聞こえないほどの轟音が響きます。そして滝の中へアタック！
頭の上から足の先までずぶ濡れになりながら、滝の迫力を全身で体感しました。

ダッキーは初めての方や小学生でも簡単に漕ぐことができます。
中に寝そべって流れに揺られてみるのもいいですね！

ビーチスターやダッキーを使ったバリアフリーアクティビティで、飛雪の滝を楽しみ尽くしてみませんか？

8棟あるコテージは全棟バリアフリー対応。

入口はスロープで、車いすやベビーカーでも楽々アクセス。上がりかまちの段差もわずかで、室内はフラットです。

客室は6畳の和室で、ロフト付き。

両側に手すりが設置された広めのトイレ。入口幅も広いので、車いすのままで便器近くまで行くことができます。

洗面台は下部が開いており、車いすに座ったままでも使いやすいタイプです。

各所に手すりが付いた浴室へは、段差なく入れます。

ミニキッチンには炊飯器や電子レンジ、ポットが揃っているうえ、食器類は無料レンタルできるので、手ぶらでキャンプが楽しめます！

各棟に、バーベキューができるテラスが付いています。
バーベキューコンロや鉄板はレンタルあり。

交流施設「飛雪の里」。
アクティビティや宿泊、レンタル用品の受付もこちらで。
施設前は舗装され、車いす使用者用駐車場も2台分あります。

入口にはスロープあり。

交流施設内の売店。
キャンプ用品のレンタルや販売のほか、紀宝町の特産品や農産物の販売も。

滝が見えるバーベキュー棟では、日帰りでのバーベキューも楽しめます。

交流施設内車いす対応トイレ。

外部トイレ棟の車いす対応トイレ。